日常生活状況報告書について

高次脳機能障害の等級認定のしくみ⑧

日常生活状況報告書について

日常生活報告書

 自賠責保険(共済)における高次脳機能障害の認定手続きにおいては、医師だけの意見ではなく、被害者の方の一番身近にいるご家族の意見も重視しています。

 そこで、自賠責保険(共済)では、ご家族の意見を聞き取るために「日常生活状況報告」という定型書式を用意しています。※詳細は画像をクリックしてご確認ください。

 この書式を見てもらうと、かなり細かいところまで評価をつけるようになっていると思われるかもしれません。

 しかし、果たしてこの書式の項目だけで被害者の方の症状を全て伝えることができるでしょうか?

 自賠責における認定手続きは書面主義ですので、書面に書かれていないことは認定の根拠にしようがありません。

 したがいまして、被害者の方の具体的な症状を全て書面に落とし込む必要があります。

 そうすると、この書式だけでは、細かいところまで評価するとはいえ、症状を全て伝えきれないのではないかという疑問が出てきます。

 そこで、例えば私たちが認定手続きの申請を行う場合には、ご家族から被害者の方の自宅での様子を詳しくお伺いし、これを別の書面にまとめて、「日常生活状況報告」の別紙として提出するようにしています。

 このとき、被害者の方の症状が正確に、かつ、分かりやすく伝わるような工夫も必要です。

 たとえば、具体的なエピソードを、労災認定基準の4要件(①意思疎通能力、②問題解決能力、③作業負荷に対する持続力・持久力、④社会行動能力)に整理して記載するなどすると分かりやすく伝わります。

 また、「日常生活状況報告」は、ご家族の意見を書面として提出するものですが、例えば職場復帰ができている方や復学できている方などは、職場や学校関係者の協力を得て、その意見を書面で提出するという方法も有用です。

後遺障害等級認定手続の問題

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