弁護士 向井智絵
交通事故被害者への思い
事故の被害に遭われた方がご相談に来所された際、私が一番大切にしていることは、本人及びご家族からしっかりと話を聞くことです。
ご本人やご来所されたご家族は今一番何に困っているのか、事故時から現在までご本人やご家族がどのような生活を送ってきたのか、ご本人は今どのような状況で事故前とどのように変わってしまったのか、ご家族として苦労していること不安に思っていることは何なのか、今後弁護士である私たちに何を望まれているのか、たくさんのことをお話いただくようにしています。
周りに話したいのに、内容が話しづらくて、あるいは、話しても分かってもらえないと思って、周りに話すことができなかったことがたくさんあると思います。
私はそのような話をたくさん聞くようにしています。
また、高次脳機能障害などの重症案件については、軽傷の場合に比べ、ご家族からうかがった話が今後の賠償額(介護費、慰謝料等)に影響してくることが多いですので、適切な賠償を受けるという観点からも、通常よりも時間をかけてじっくりとお話しを聞かせていただくようにしています。
これまでにも、高次脳機能障害を負われた被害者のご家族からお話を伺ってきましたが、ご家族の方々は、とても冷静で、時にはこれまでの困った出来事やご本人の状況などを少し笑顔を作りながらお話しされる方が多いのです。
ただ、お話しされる内容は、自分が同じ立場であれば冷静に話をすることなんてできないですし、ましてや事故からどんなに時間がたっても笑顔で話すなんて到底考えられないような、とてもとても辛く大変なものばかりなのです。
そのようなことがある度に、私は、ご本人やご家族は私にはまだ話していないけれどもっと大変なことがあったのではないか、私はちゃんとご本人やご家族と同じ立場にたって考えることができているのだろうかと不安になることが多々あります。
私たち弁護士は、被害者やご家族と同じ体験をしたわけではないですので、その気持ちのほんの一部しか理解できていないのかもしれません。
ただ、できる限り時間をかけてじっくりとお話をうかがい、その内容をもとに、今後の流れ、法的な観点からの賠償の見込み等をお伝えすることで、少しはご本人・ご家族の方々の不安を和らげることができるのではないかと思っています。
そして、実際の状況が適切に反映された後遺障害の認定を獲得し、適切な賠償を得ることで、将来、ご本人やご家族がこれ以上辛い思いをすることのないように、取り組んできたいと思います。
ご本人やご家族の不安や悩みを少しでも解消できるように全力で取り組ませていただきたいと思いますので、是非一度ご相談ください。
解決した交通事故事件(一部)
- 高次脳機能障害で異議申立が認められ、提示より2倍以上の補償を受けた事例
- 高次脳機能障害で慰謝料が裁判基準で認められ約2ヵ月で500万円増額した事例
- 死亡事故で当初の提示額から約3,300万円増額し、適切な賠償額で解決した事案
経歴・出身
鹿児島県鹿児島市出身。
鹿児島県立鶴丸高校、慶應義塾大学法学部、同法科大学院を経て、司法試験合格。
高校までは鹿児島、大学・大学院は東京で過ごし、司法試験合格をきっかけに故郷の九州に戻って参りました。
鹿児島・東京もそれぞれ魅力のあるところですが、今では、どこに行くにも交通の便が良く食べ物も美味しい福岡が大好きです。